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25 November 2010

住宅性能評価員のつぶやき No005

今回は、10年間の瑕疵担保責任の対象となる基本構造部分について御話しします。

ここでいう”基本構造部分”ですが、大きくは2項目に分類されます。

”構造耐力上主要な部分”と”雨水の侵入を防止する部分”です。

”構造耐力上主要な部分”とは、

「住宅の基礎、基礎杭、壁、柱、小屋組み、土台、斜材(筋交、方づえ、火打ち、等)、床版、屋根版、横架材(梁、桁、等)で、当該住宅の自重若しくは積載荷重、積雪、風圧、土圧、若しくは水圧又は地震その他の震動若しくは衝撃を支える部分」と定義されています。

この定義は、建築基準法施行令と同様の内容となっています。

文字通りに、住宅が受ける若しくは受けている色々な力に対抗して、住宅を守っている部分の事ですね。

次の”雨水の侵入を防止する部分”ですが、

①住宅の屋根又は外壁

②住宅の屋根又は外壁の開口部に設ける戸、わくその他の建具

③雨水を排除するため住宅に設ける排水管のうち、当該住宅の屋根もしくは外壁の内部または屋内にある部分

となっています。

③は分かりずらいですが、雨水を通す配管が屋内を通ったときに当てはまります。

以上の2点の”基本構造部分”が10年間の瑕疵担保責任の対象となるわけです。

この法律での対象部分とは、やはり住宅としての最低限の性能としてなくてはならない部分ですよね。

逆にいえば、法律で決めなければ担保出来ないような住宅を創ってしまう方たちがいたということもある意味悲しいことだと思います。

ものを創る者としての”モラル”が問われると同時に、責任転嫁ではありませんが、すまいを創るということに対しての文化の衰退を感じてしまいます。

経済性だけを追い求めて、大事な部分を置き忘れてしまった日本の高度経済成長の欠陥が、この様な結果を生み出しているひとつの要因ではないかと感じてしまうわけです。

脱線してしまいましたが、

次回は、”地盤”についての扱いについてお話しします。

では、次回をお楽しみに!

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10 November 2010

風和杜(ふわっと)ものがたり N0.007 スィートホーム宣言!

「新しい世紀に入ろうとするいま、私たちは古い価値観に回帰しつつあります。

家族や友人とともに過ごすこと、欲得抜きで誰かに手を差し伸べること、

ペースを落として人生の貴重な一瞬を味わうこと。

こうした価値観の大切さが実感できる場所、それが家(ホーム)です。

ただ魂を育むだけでなく、社会が抱える問題を解決するためにも

家(ホーム)を作り上げなくてはなりません。」

ジャック・キャンフィールド (「こころのチキンスープ」共著者)

住まいの設計を生業としている私にとって、

この言葉は出逢う案件全てへの最終目標であり、

私の”社会への奉仕”に於けるミッションそのものとなるものです。

さあ、みなさん!

こころを解放し、しあわせをかみしめるような家(ホーム)に

わが家を育てましょう。

そして、世界で唯一の”わが家”へ帰りましょう!

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住宅性能評価員のつぶやき No004

今回は”「住宅品確法」の3本の柱”の第3の柱である「瑕疵担保責任の特例」についてお話します。

先ず、最近よく話題に出てきます「瑕疵担保責任」の内容について御話しします。

民法では、売買契約で引渡しを受けたものに”隠れた瑕疵”があったことが判明した場合、買主がこれを知らず、かつ、そのために契約の目的を達することができないときは、買主は、契約の解除をすることができ、この条件を満たさないときは、損害賠償請求のみをすることができることを、売主の瑕疵担保責任といっています。

”隠れた瑕疵”とは、買主が通常の注意を払っても知り得ない瑕疵をいい、売主が知らせない場合で、普通に注意を払っておいても気付かないようなものがこれに当たり、売主自身も知らなかったものも含んでいます。

例えば、住宅であれば表面に現れていないシロアリ被害や雨漏りなどです。

隠れた瑕疵に当たるためには、

(1)一般人が通常の注意を払っても知り得ない瑕疵であることと、

(2)買主が善意・無過失であることが必要となります。

(以上、Wikipediaより抜粋)

簡単に言うと、引き渡された住宅に瑕疵があれば、引き渡した者にその瑕疵を直したり賠償金の支払いなどをしなければならない責任が生じるということです。

今回、その責任に対して「住宅品確法」で規定された特例とは、「瑕疵担保期間」の変更に関しての内容です。

これまで、住宅の瑕疵担保期間は、契約で自由に変更可能となっていましたが、それが引渡しから「最低10年」に原則決定され、期間短縮不可となりました。

消費者にとって瑕疵担保の一般的なルールを取り決めたわけですね。

次回は、10年間の瑕疵担保責任の対象となる基本構造部分について御話しします。

では、次回をお楽しみに!

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09 November 2010

住宅性能評価員のつぶやき No003

今回は”「住宅品確法」の3本の柱”の第2の柱である「住宅に係る紛争処理体制の整備」についてお話します。

これは、性能の建設評価を受けた住宅に係る裁判外の紛争処理体制を整備し、紛争処理を円滑化・迅速化することを目的としています。

建設された住宅に係る住宅性能評価書が交付された「評価住宅」の建設工事の請負契約又は、売買契約に関する紛争のあっせん、調停、仲裁を、「指定住宅紛争処理機関」として指定されている「単位弁護士会」が実施する仕組みとなっています。

この紛争処理は、「指定住宅紛争処理機関」への紛争当事者の双方または一方の申請によって開始されます。

申請者は、個別のあっせん、調停、仲裁の申し出の際に、申請手数料として1万円を支払うことになります。

意外と知られていないと思いますが、「評価住宅」としてのいろいろな性能へのサポート体制もこの様に設けられているということです。

本来はあまり活用することが無いように、評価内容を遵守することが契約への義務ではありますが。。。

次回は「住宅品確法」の③の柱である「瑕疵担保責任の特例」について御話ししようと思います。

では、次回を御楽しみに。

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08 November 2010

住宅性能評価員のつぶやき No002

前回は法律の主旨と法制定の背景などを御話ししましたが、

今回は”「住宅品確法」の3本の柱”についてお話します。

それは

①住宅性能表示制度の創設

②住宅に係る紛争処理体制の整備

③瑕疵担保責任の特例

の3つの要素が骨子となっています。

先ず出てくるのが

「住宅性能表示制度」の創設です。

その制度の目的ですが、

1)住宅の性能に関する表示の適正化を図るための共通ルールを設け、消費者に依る住宅の性能の相互比較を可能にする。

2)住宅の性能に関する評価を客観的に行う第三者機関を整備し、評価結果の信頼性を確保する

3)評価書に表示された住宅の性能は、契約内容とされることを原則とすることにより、表示された性能を実現する。(新築住宅のみ)

以上の3点です。

「住宅性能評価員」とは、住宅の性能を評価する第三者機関に登録された、信頼性のある評価を行うものなのです。

次回は、あまり知られていませんが、この法律の②の柱である「紛争処理体制の整備」について御話ししようと思います。

では、次回をお楽しみに!

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05 November 2010

風和杜(ふわっと)ものがたり N0.006 色のいろいろ

前回の話で、色温度という言葉を出しました。

色を感じるということは、

その場の空気(状態)を感じることだと思います。

その色の雰囲気が暖かいと感じれば

色の持っている温度が高ければ

その空間も暖かく感じるのだろうと感じます。

先日リフォームに参加させて頂いた住まいの話ですが、

既存のWCの壁は白地に太い青色のストライプのクロスでした。

なんとも寒々しく、入っただけで身体が冷えるような感覚です。

本来、WCの色温度は体調管理には非常に重要な要素なのです。

特に御婦人の皆様にとって、特にそのように感じます。

WCには健康管理のための色々な情報があると思うのです。

そこでの居心地は、やはり暖かく快適にしたいですよね。

身体を冷やすような色のWC、あまりよろしくなさそうです。

そのような考えからなのですが、

先述の住まいのWCも暖色系(生成りの天井・壁+橙系の床)に

まとめました。

御施主様も

「明るく、なんだか暖かく感じるし、清潔感があるね」

という感想でした。

色は、とても意味深いものですね。

まだまだ、御話しすることが多いので

今回はこの辺りにしておきます。

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04 November 2010

風和杜(ふわっと)ものがたり N0.005 ひと工夫

私がご提案した住まいたちへのちょっとした工夫ですが、

「明るくあたたかい住まい」に必要な”色温度”を

部屋の中に用意することです。

暖かい”色温度”=暖色系の配色で仕上げ

暖かい”色温度”のあかりを感じて頂く。

壁の仕上げには、なるべく飽きの来ない極力模様の少ないもの。

多少の凹凸に照明をあてて影を作り、

立体感や奥行き感を楽しむ時もあります。

色は、生成り色が好みですね。

柔らかいし暖かい、とても幸せを感じるし落ち着いた飽きの来ない色です。

その壁に、”電球色”の灯りを組み合わせると

ますます温かみが増しますね。

やさしさを表現するには、

やはり”アースカラー”が必要ですね。

生成りの壁に土や木を連想させる床、

太陽を表現する照明(調光出来れば朝焼けや夕焼けも作れますね)

そこに観葉植物の緑が加わると、

簡単に”癒しの住まい”の出来上がり。

あなたの心を開放させる住まいは、

結構簡単に手に入れることが出来るのです。

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02 November 2010

風和杜(ふわっと)ものがたり N0.004 駐車場か家族のつながりか

先日、とある施工者さんから聞いたお話し

その御施主さんは、30代の方だったそうです。

一人暮らしの母親との同居の為に、

2世帯住宅をたてたそうです。

その方の趣味が、くるま

大事な愛車のガレージは、やはり大切なアイテムでした。

当然、道路に面して一番アクセスしやすい空間がガレージです。

計画当初は同居を楽しみにしていた母親でした。

しかし自分の寝室があるのが、ガレージに押し込まれた1階の奥のスペースだったそうで

それまで住んでいた自宅との差に愕然としたそうです。

その後、新居が完成して同居を始めたのですが

母親はこの閉鎖された息苦しい部屋にどうしてもなじめず、

近所の賃貸に引っ越すことになったそうです。

何とも寂しいケースだと思いました。

人それぞれの価値観があり、一概に批判されることではありませんが、

私が思う「家族」の価値観とはかけ離れたものだと思いました。

今回、御付き合いさせて頂きました「家族の在り方的住まい」の御施主様には

同じような「住まいや家族の価値観」を感じて頂きまして

本当に感謝しております。

次回は、ご提案させて頂いた明るい住まいの為の

ちょっとした工夫をお伝えしようと思います。

では、また!

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01 November 2010

風和杜(ふわっと)ものがたり N0.003

「家族の在り方的住まい」ですが

何ともシンプルな構成なんです。

前回も書きましたが、

1階が親世帯  2・3階が子世帯です

最初に考えたのが、

おばあちゃんが色々な人と繋がることができる間取です。

人が寄り易く、雰囲気的にも騒音に対しても落ち着いて過ごせる場所。

明るく、静かな、爽やかな風が吹き込む空間です。

前面道路に対して居間が開放しているケースが多いようですが、

あえて道路から隔離して居間を敷地の内側に対して開放する様に配置にしました。

居間を開放するための中庭。

外部から切り離し、落ち着いた内部の空間に開くことで、

外部からの視線、騒音、気配を切り離し

落ち着いた解放感ある居間を作りました。

この中庭を「家族を繋げる空間」として3階まで開放しました。

またこの中庭は、公的空間である居間と私的空間の寝室を分離させ

より一層落ち着きのある寝室空間とすることにも、一役を担いました。

この「中庭」を確保するために

駐車スペースを敷地外に設けてもらいました。

家族の笑顔の為に、それだけの価値はあると思います。

なぜ駐車場を犠牲?にしたのか・・・

次回は、ある施工者さんから伺った

”駐車場にまつわる2世帯住宅の悲劇”を

御話しできる範囲で書こうと思います。

では、また!

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